2008年4月28日(月)「しんぶん赤旗」

大企業に応分の課税を

TV番組で市田書記局長 国際競争力は抜群


 日本共産党の市田忠義書記局長は二十七日、テレビ朝日系番組「サンデープロジェクト」に出演し、日本経済の問題をめぐって、各党幹事長と討論しました。

 市田氏は「一握りの大企業は利益をたくさんあげているが、個人所得が落ち込んで、個人消費は冷え込んでいる」と指摘。労働者の三人に一人は年収二百万円以下だという現状は「自然現象で、こうなったのではない。一九八五年に労働者派遣法ができて、九九年(の法改悪)では、原則どういう仕事にも適用できるように対象が拡大された。これには日本共産党以外、すべての党が賛成した。それが年収二百万円以下の人をたくさんつくり出した原因だ」と指摘しました。

 公明党の北側一雄幹事長は「野党と一部、同じ意見。あまりにも企業側の使い勝手が良すぎる労働法制にしすぎたというきらいは否定できない」と、法改悪の影響を認めざるをえませんでした。

 市田氏は、この間、民主党や公明党の国会議員も参加して、派遣法改正を求める集会が開かれるなど、派遣法の対象を九九年以前に戻すべきだという点では基本的に一致している動きを紹介。「派遣労働者保護法に切り替える法律を作るべきだ」と主張しました。

 「日本経済がよくなるためには、国際競争力が必要」という指摘に対して、市田氏は、政府の『ものづくり白書』に掲載されている「世界の主要製造業トップテン」のほとんどを、日本の企業が占めていることを紹介。「日本の国際競争力は抜群。そこ(大企業)にきちんと税金を払わせるべきだ」と述べました。

 市田氏は、この十年間で、資本金十億円以上の大企業には五兆円の減税、大資産家には二兆円の減税をする一方、一般庶民の増税は四兆円にのぼることを示し、「私たちは、大企業に増税しろといっているのではなく、ゆきすぎた減税を元に戻すべきだといっているのだ」と主張しました。

 司会の田原総一朗氏は「共産党のイデオロギーだ」などと発言。市田氏は「イデオロギーではなく、事実に基づく議論だ」と反論しました。

 市田氏はまた、当面は時給千円を目標に、最低賃金を抜本的に引き上げることと、中小企業に対して優遇税制や特別融資などの支援策を抜本的に強化することが必要だと述べました。



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