2008年4月25日(金)「しんぶん赤旗」

キトラ古墳の大刀復元

奈良文化財研究所


写真

(写真)破片をもとに復元した銀装大刀と鞘=23日、奈良県橿原市

 奈良県明日香村のキトラ古墳から出土した黒漆塗銀装大刀(たち)の復元品を制作したことを設計にあたった奈良文化財研究所都城発掘調査部が二十三日、発表しました。

 復元は、石室内から出土した大刀の鞘(さや)口の銀製金具、鞘尻の銀製金具、把(つか)片、残存長九・九センチの刀身の計四点をもとに、ほぼ同時代の古墳から出た大刀の形式などを手掛かりにして設計されました。

 復元された大刀の長さは九十・三センチ、最大幅四・四センチで、握りは鮫皮です。同調査部は「古墳時代を通じて受け継がれてきた日本的な形の大刀で、高松塚古墳などの華美な唐風のものと対照的。キトラ古墳を理解する一助として活用したい」としています。

 復元品は五月九日から同古墳壁画の特別公開と合わせて飛鳥資料館で展示されます。会期は同月二十五日まで。


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