2008年4月19日(土)「しんぶん赤旗」

手錠連行 逮捕でない

沖縄・米家族窃盗事件 米軍側が弁明

赤嶺議員追及で判明


 沖縄県北谷(ちゃたん)町の衣料品店で窃盗した米海兵隊員の息子二人を米憲兵隊が手錠をかけて基地内に連行した事件(十三日)で、米軍側がこの憲兵隊の行動について「逮捕ではない」と弁明していることが十八日、分かりました。

 衆院外務委員会で、日本共産党の赤嶺政賢議員に対し外務省が行った答弁で明らかになったものです。

 同事件では、少年二人は店員に取り押さえられました。その後、沖縄署員が駆けつけましたが、先にきた米憲兵隊が少年二人を拘束。同署は、身柄の引き渡しを求めましたが、憲兵隊は拒否し、基地内に連行しました。

 日米地位協定は、米憲兵隊が基地外で逮捕する権限について「(米軍の)規律及び秩序の維持のため必要な範囲内に限る」(第一七条)と定めており、同条項に反します。

 赤嶺氏の追及に外務省の西宮伸一北米局長は、照会への回答が米側から十七日にあり、このなかで「憲兵隊は、少年らが暴力をはたらく可能性があり、これを防ぐために手錠をかけた。窃盗について逮捕したと認識していない」と説明したことを明らかにしました。地位協定違反を認めたくない苦しい言い訳です。

 赤嶺氏は「国民の目からみたら、それを『逮捕』という」と述べ、米側に毅然(きぜん)として抗議しない日本政府の対応を批判しました。



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