2008年4月8日(火)「しんぶん赤旗」
日銀人事
「白川総裁」案を提示
政府 副総裁には渡辺前財務官
政府は七日、国会同意人事である日銀総裁(三月二十日以降空席)と副総裁の人事案を国会に提示しました。総裁には白川方明副総裁を昇格させ、副総裁には、渡辺博史一橋大学大学院教授(前財務省財務官)をあてるというものです。
同人事では、三月に、武藤敏郎同副総裁(元財務事務次官)、田波耕治国際協力銀行総裁(元大蔵事務次官)を総裁にあてる案が二度にわたり提示されました。
しかし、いずれも野党が過半数を占める参院で否決され、戦後初めて総裁空席の事態となり、三月十三日に副総裁として同意された白川氏が総裁職を代行してきました。
国会への正式提示をうけ、衆参両院議運委員会は八日に正副総裁候補からの所信聴取と質疑を行い、九日の衆参両院本会議で採決が行われます。
白川氏は一九七二年に日銀に入行し、日銀理事、京都大学大学院教授を経て、日銀副総裁。渡辺氏は、七二年大蔵省入省後、国際金融局長などを経て、二〇〇一年から財務官を務め〇七年に退官しています。
日本共産党は、白川氏を副総裁にあてる人事案の採決に際し、同氏が日銀理事として、ゼロ金利政策や量的緩和政策の一端を担ってきた経緯があり、日銀・政府の金融政策への明確な批判的見地を見いだすことができないとの理由から反対しました。

