2008年4月7日(月)「しんぶん赤旗」
クリントン夫妻所得
8年で110億円
“庶民派”押し出すが…
【ワシントン=鎌塚由美】民主党の大統領候補に名乗りを上げるクリントン候補が四日、過去八年間の所得額を公表しました。経済的弱者や庶民の味方として自らを押し出す同候補ですが、夫の元大統領とあわせ年間で億単位を稼ぐ資産家であることが明らかになりました。
クリントン陣営の発表によると、夫妻の所得は過去八年間で一億九百万ドル(約百十億円)。夫のビル氏は、元大統領として精力的に行う講演活動で約五千二百万ドル(約五十二億円)、自伝などの執筆で約三千万ドル(約三十億円)の収入を得、クリントン候補も、著書で約一千万ドル(約十億円)を稼いでいることが分かりました。納税額では「全米の納税者の上位1%(約一万四千五百人)のトップ百位以内」(ニューヨーク・タイムズ紙)に入るといいます。
民主党候補選びのトップを走るオバマ上院議員は三月末、過去八年間の夫妻の所得を約三百八十六万ドル(約三億九千万円)と公表しました。オバマ氏は、著書で約百七十万ドル(約一億七千万円)の収入を得、出版前の年間約二十万ドル(約二千万円)から、〇五年には約百六十万ドル(約一億六千万円)になりました。クリントン候補には大きく及びませんが、オバマ氏の年収も庶民をはるかに超える高額所得者となっています。

