2008年4月5日(土)「しんぶん赤旗」

暫定税率延長など 参院で審議入り


 参院本会議は四日、道路特定財源などにかかわる国税関連二法案と地方税関連三法案の歳入・税制関連法案について趣旨説明と質疑を行い、審議入りしました。福田康夫首相は「一日も早い法案の成立に向けて全力を尽くす」と表明しました。

 国税関連法案には、ガソリン税などの暫定税率を十年延長するための租税特別措置法改定案が含まれています。

 同暫定税率は三月三十一日に期限が切れ、現在は失効しています。政府・与党は、衆院でこれらの法案を再議決し、暫定税率を復活させることを狙っています。これらを許さない徹底した審議が参院に求められています。

 質疑で民主党議員は、二〇〇九年度から道路特定財源を一般財源化すると言明した首相の新提案を取り上げ、一般財源化を求めました。

 これに対し福田首相は、「今回の提案は、国会審議での野党からの意見を受け止め、見直すべきは見直すという決意で示した」と繰り返し述べる一方、法案の成立への決意を強調しました。

 〇九年度からとはいえ、一般財源化を言明しながら、ガソリン税の暫定税率の十年延長を含む法案を通すことは、明らかに矛盾するものです。

 自民党議員は、同法案の参院送付後一カ月以上にわたって審議に応じなかったとして、民主党を批判することに終始しました。

 福田首相も「参議院で一カ月にわたり、一度も審議が行われないまま、年度末を迎えて誠に残念だ」と答弁しました。

 ガソリン税などの税収をむこう十年間、道路建設だけに充てるための道路整備財源特例法改定案の審議入りは未定です。


 歳入・税制関連法案 予算の歳入を裏付けるための法案。税制「改正」などが盛り込まれています。四日に参院で審議入りしたのは、▽ガソリン税の暫定税率の十年延長を盛り込んだ租税特別措置法改定案を含む所得税法等改定案と二〇〇八年度公債発行特例法案の国税関連二法案▽自動車取得税、軽油引取税の暫定税率の十年延長を盛り込んだ地方税法等改定案などの地方税関連三法案。いずれも衆院を二月二十九日に通過しています。


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