2008年4月4日(金)「しんぶん赤旗」

温暖化防止国連部会

日本の“産業別削減目標”

国別目標にならない


 【バンコク=井上歩】バンコクで開かれている国連気候変動枠組み条約の特別作業部会で二日、産業・分野別の排出ガス削減目標を積み上げて国別総量目標を設定するとの日本提案「セクター別アプローチ」についての議論がありました。同アプローチは「国別削減目標に代わるものではない」ことが議長のまとめで確認されました。

 先進国の追加約束作業部会で欧州連合(EU)、ニュージーランド、カナダなどがセクター別アプローチは国別目標に代わるものではなく、補助するものになるべきだと主張。中国はセクター別アプローチは技術移転の議論に限定されるべきだとものべました。

 日本は途上国に釈明する形で「(先進国と途上国が)積み上げは単一の基準ではない」としたほか、「国別目標に代わるものではない」ことも認めました。

 ポスト京都議定書の枠組みづくりを目指す特別作業部会は二、三の両日、議長案に基づいて作業計画づくりを進めました。二〇〇八年に三回開かれる同作業部会で、目標や温室効果ガス削減、適応(被害軽減)、技術、資金の主要テーマについて、交渉をどう進めるかを四日までにまとめる予定です。二日は削減や適応について意見交換し、途上国からは排出の大幅削減や適応のための資金供給を求める意見が出ました。



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