2008年4月4日(金)「しんぶん赤旗」

米軍「思いやり」 延長

衆院本会議 自公が新協定可決

笠井氏反対討論


写真

(写真)討論に立つ笠井亮議員=3日、衆院本会議

 在日米軍への「思いやり予算」に関する現行の日米特別協定を三年間延長する新協定が三日の衆院本会議で、自民、公明の与党の賛成多数で可決されました。日本共産党、民主党、社民党、国民新党は反対しました。

 新協定で日本側が負担するのは▽基地従業員の労務費▽基地内の光熱水料▽米軍の訓練移転費―です。今後三年間で現状より、わずか八億円削減するだけの内容です。政府が、特別協定による「思いやり予算」の支出を強行した八七年度以来、五回目の延長になります。

 採決に先だち反対討論に立った日本共産党の笠井亮議員は、この特別協定が、在日米軍の維持経費について米側が負担すると定めた日米地位協定の原則に真っ向から反すると強調。政府が、国民生活予算を削り、四月から後期高齢者医療制度まで強行していることを告発し、「『思いやる相手が間違っている』という国民の声を、重く受け止めるべきだ」と批判しました。

 最後に笠井氏は、政府が拡大しようとしている在日米軍再編の経費負担の中止も強く求めました。

 前回の延長(〇六年)で賛成した民主党は、「思いやり予算」への国民の批判が高まるなかで、今回は反対にまわりました。しかし、本会議では反対討論に立ちませんでした。衆院議事課によると、野党第一党が反対の意思を示し、出席しているにもかかわらず、反対討論をしなかったのは、記録が残っている一九六七年以降初めてです。



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