2008年4月1日(火)「しんぶん赤旗」

暴力団と「密会」の鹿沼市長

辞職要求を拒否

栃木


 栃木県鹿沼市の阿部和夫市長や小松英夫市議会議長、元県議会議長の新井喜久雄自民党鹿沼支部長、市商工会議所の中津宰会頭の四人が、市公共事業の受注をめぐるトラブルで暴力団組長と密会(昨年十二月二十日)していた問題で、市議会は三月三十一日、全員協議会を開き、阿部市長に事実関係を問いただしました。

 全員協議会は非公開で行われ、各派幹事会の決定に基づき小松議長以外の全議員が出席しました。議員六人が市長に質問し、市長の「密会」行為を擁護する発言はありませんでした。

 日本共産党の芳田利雄市議は「暴力団を毅然(きぜん)として排除するとした市の行政マニュアルと正反対の対応だ」とのべて事実関係をただしました。これに対し、阿部市長は「会ったことは軽率なことで反省している」と「密会」の事実を認めたものの、「職員のためになる(暴力団の排除の)一番の解決策になると思った」と弁解しました。

 このため芳田市議は、事の重大さを認識していないと批判し、「市長は率先して責任をとるべきだ」と辞職を要求しました。阿部市長は「残りの期間の責任を全うし、市長選に出る」と辞職を拒否しました。

 阿部市長は三月二十九日、市長選(五月十八日告示)にむけて開いた自身の後援会事務所の開所式に出席し、暴力団組長との会合について“理解”を求めました。


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