2008年3月28日(金)「しんぶん赤旗」

年金記録問題解決の道は

人手と予算を現場に

緊急院内集会


 年金記録を解決し、国民の年金不信を解消する道は――二十七日、国会内で「年金記録問題の根本解決を問う3・27緊急院内集会」が開かれ、約六十人が参加しました。主催は公務労組連絡会と国公労連(日本国家公務員労働組合連合会)。

 神奈川県の社会保険事務所職員は「窓口の混雑がひどく、三月は朝八時半時点で百五十人待ち。職員総出で対応しても終わらず、『回答が遅い』『電話がつながらない』など不信の増大を招いている」と実態を告発。「予算、マンパワーが必要」と訴えました。

 年金の再裁定を手がける業務センターの職員は、「年金の計算は複雑で熟練がいる。最近は派遣社員の教育に手がとられるが、半数近くは息切れして辞めていく」と現場の悲鳴を伝えました。

 社会保険労務士の長谷川陽子さんは、「ねんきん特別便」の分かりにくさや手続きの煩雑さを批判し、「どんな記録が漏れているか特別便に書くべきだ。情報の出し惜しみをしている限り解決しない」と訴えました。

 自由法曹団事務局長の加藤健次弁護士は「重大なのは、年金記録問題の責任が現場に転嫁され、社保庁の解体・民営化の議論が先行していることだ」と述べ、旧国鉄の分割・民営化とも比較しながら「民営化すればすべてうまくいく」という政府・与党の言い分を批判しました。

 日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、社民党の保坂展人衆院議員が、国会情勢を報告しました。



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