2008年3月24日(月)「しんぶん赤旗」

派遣問題 “潮目”変わった
正社員化めざす運動さらに

和歌山で志位委員長会見


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(写真)記者会見する志位委員長=23日、和歌山市

 日本共産党の志位和夫委員長は二十三日、遊説先の和歌山市で記者会見し、派遣労働の問題について「全国の労働者のたたかい、わが党の国会論戦などを通じて、今年に入って規制緩和から規制強化への潮目の変化がはっきりと現れている」と指摘しました。その上で、正社員化を求めるいっそうのたたかいが重要だと強調しました。

 志位氏は、この間の変化の例として、製造業大手の動きをあげました。

 キヤノンは、子会社を含めて製造現場で一万二千人におよぶ労働者派遣契約を年内に解消し、六千人を期間工として直接雇用するとともに、残りを業務請負に置き換える方針を明らかにしています。期間工のなかから正社員への登用をすすめ、今年中に千人増やす方針です。

 いすゞ自動車は派遣・請負労働をなくすことを表明。八百人いる期間社員から正社員に登用する制度を導入し、八百人の派遣社員も直接雇用に切り替えていく方針を明らかにしています。

 コマツも、来年三月末までに派遣社員七百五十人を期間社員にする方針を打ち出しています。

 志位氏は、期間工、請負も不安定雇用であり、「問題の解決はこれから」と指摘。同時に「製造業大手が相次いで派遣労働を解消する方向にかじを切らざるをえなくなったことは重要な転換であり、変化だ」と強調しました。

 昨秋の労働政策審議会の時点では、日本経団連が派遣問題について「受入期間制限の撤廃」「雇用契約申し込み義務の撤廃」など派遣労働の全面自由化を強く主張していたことを振り返り、「この路線が破たんし、方針転換を余儀なくされたのは重要な意義がある」と強調しました。

 その上で志位氏は、「派遣から直接雇用、正社員化を求めるたたかいをさらに前進させたい」と強調。労働者派遣法を抜本改正し、“派遣労働者保護法”にするために力を尽くすと表明しました。



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