2008年3月21日(金)「しんぶん赤旗」

米軍優先で移転遅れ

沖縄・都市型戦闘訓練施設

赤嶺氏「住民軽視だ」


 沖縄県金武町にあるキャンプ・ハンセン内の米陸軍・都市型戦闘訓練施設の移設作業が、米軍の軍事上の都合で遅れています。日本共産党の赤嶺政賢議員は十九日の衆院外務委員会でこの問題を取り上げ、「まさに米軍の運用優先、住民の安全軽視だ」と批判しました。

 現在、キャンプ・ハンセン内のレンジ4にある都市型訓練施設は、最も近い住宅までわずか三百メートルしか離れておらず、地元の金武町伊芸区をはじめ地元住民が撤去を強く要求してきました。その結果、日米両政府は、より民間地域から遠いレンジ16へ移転することを合意しました。(二〇〇五年)

 代替施設は今年三月までに完成する予定でしたが、防衛省は今年一月になって、〇九年十月ごろまで約一年半、完成が遅れると地元自治体に説明しました。

 赤嶺氏が、その理由について質問。防衛省の地引良幸地方協力局長は「米側の射撃運用と並行して工事を実施することについて、安全性の確保に問題性が生じている」と述べ、工事による訓練中止を米軍が拒否しているためであることを認めました。

 赤嶺氏は、伊芸区では、通夜の夜にも砲弾の音が響き、「死んだ人まで米軍の訓練は痛めつけるのか」と住民が訴えている実態を示し、米軍の運用優先では、住民を守れないと批判しました。



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