2008年3月12日(水)「しんぶん赤旗」
食品・環境分野を強化
中国国務院、官庁の再編提起
【北京=山田俊英】中国国務院(内閣)は十一日、北京で開会中の全国人民代表大会(全人代)に政府機構改革を提案しました。食品安全を衛生省の担当とし、環境保護省を新設します。その一方、統合によって中央官庁の数を現在の二十八から二十七に減らします。
提案理由について国務院の華建敏秘書長は「マクロ調整の機能を合理化し、省エネ・環境保護、情報化に対応し、公共サービスを強めるため」と説明しました。
環境保護省は現在の国家環境保護総局から格上げです。現在の国家食品薬品監督管理局を衛生省の管理とします。華秘書長は「衛生省が食品安全を総合的に担当し、重大事故の調査にあたることによって責任を明確にする」と述べました。
人事省と労働社会保障省を統合して人力資源・社会保障省とし、雇用・社会保障体系の完成を担当します。
国民の要求が強い住宅や都市問題では、いまの建設省に代わって住宅・都市建設省を新設。交通省と民航総局を統合して交通運輸省を設置します。
また、国家エネルギー局を設置。経済政策を担当する国家発展改革委員会の外局としてエネルギー問題を統括します。国防科学技術工業委員会と情報産業省を統合して工業・情報化省とし、産業の情報化に対応します。
この提案は全人代で審議の後、十五日に全体会議で採決されます。

