2008年3月5日(水)「しんぶん赤旗」

日本共産党綱領は「絵に描いたモチ」?


 〈問い〉 日本共産党綱領について「綱領は絵に描いたモチだ。零細企業に働いている人は、綱領の通りに活動していたら、会社はつぶれる」と言う人がいました。本当にそうでしょうか。(広島・一読者)

 〈答え〉 今日の日本では、中小・零細企業は、不当な下請けいじめや買いたたきなど、さまざまな形で財界・大企業から圧迫を受けています。しかも、自公政権は中小・零細企業や地域の商店街を育てる立場ではなく、弱肉強食の市場原理主義・規制緩和万能の立場に立った「構造改革」をすすめ、金融面、税制面、行政面から大企業との取引関係まで、不公正な差別と抑圧を押し付けて当たり前という政治をすすめています。そのために、倒産や廃業に追い込まれる企業も少なくありません。

 日本共産党は、この自民党政治を切り替え、財界・大企業の横暴から中小・零細企業の営業を守ることをめざして活動しています。また、そのことと一体に、中小・零細企業で働く労働者の生活改善をめざします。たとえば、法律に基づく最低賃金の引き上げとともに、その賃金水準を前提とした下請け単価を義務付けることです。

 日本共産党が綱領に掲げている「ルールある経済社会」づくりは、零細な会社が「つぶれる」現状を変え、「日本の工業や商業に大きな比重を占め、日本経済に不可欠な役割を担う中小企業」を発展させることをめざすものです。そのための主な手段である「大企業に対する民主的規制」の内容の多くは、西欧の主要国では既に実行されているものです。

 日本ではむしろ、経団連など財界の要求に従って規制緩和を進めてきた結果、非正規雇用が増加するなど、経済のルールが破壊され、深刻な社会のひずみが生じています。国際社会からも「非正規雇用拡大は、短期的に日本に競争優位をもたらすが、長期的には持続可能ではない。国内消費の低迷をもたらし、経済成長の源泉となる人的資本の形成がされにくい」(ILO本部の雇用総局調査室の昨年11月30日付のリポート)と警告を受けるほどです。急いでこれを是正することは、企業の活動にとっても必要なことではないでしょうか。(石)

 〔2008・3・5(水)〕


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