2008年3月2日(日)「しんぶん赤旗」

抜歯など20年ぶり診療報酬改定

小池氏の質問主意書 歯科医「意義大」

専門誌で話題


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 二〇〇八年の診療報酬改定で、歯科の基礎的技術点数が複数項目で引き上げられましたが、“日本共産党の小池晃参院議員の質問主意書の影響があった”と歯科医専門誌で話題になっています。

 歯科診療報酬は、長年にわたり点数が抑えられたままの項目が多く、歯科診療と患者の安全な治療にとって深刻な問題となっていました。

 小池議員は昨年、「二十年間まったく点数が変わっていない項目は何か」という質問主意書を提出。これにたいする政府答弁書(昨年十二月)は、二十年間、点数が据え置かれたものが七十三項目にのぼることを初めて明らかにしました。

 しかも、それらの項目のほとんどが、レントゲン撮影や抜歯、義歯など歯科の基本的技術だったため、歯科医の間に反響を広げました。

 その直後の二月に決まった診療報酬改定は、小池議員への答弁書のなかで挙げていた項目のうち、根管内異物除去(百円アップ)、乳歯・難抜歯・埋伏歯の抜歯(百円アップ)、歯根嚢胞(のうほう)摘出術(三百円―五百円アップ)などの点数を二十年ぶりに引き上げました。

 歯科医専門月刊誌『日本歯科評論』三月号は、この問題に注目した富山市の歯科医・中道勇氏の「二十年間の点数の変化が意味するもの」と題する論稿を掲載しました。中道氏は、歯科診療の点数据え置きが医療現場に犠牲を強いている実情や経過をたどりながら、今回改定での引き上げに「小池議員の質問主意書の影響と思われる動きがあった」と指摘。「二十年間の診療報酬点数の変化を問うた、今回の質問主意書のもつ意義は大きい」と結んでいます。



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