2008年3月2日(日)「しんぶん赤旗」

核廃絶へ ビキニデー

初参加青年 「勇気づけられた」


 アメリカの水爆実験によるビキニ被災事件から五十四年を迎えた一日、被災したマグロ漁船「第五福竜丸」の母港だった静岡県焼津市で、「献花墓参平和行進」や「3・1ビキニデー集会」がおこなわれました。

 「原水爆の被害者は私を最後に」の言葉を残し、ビキニ被災事件で亡くなった久保山愛吉さんの遺影を掲げ、久保山さんが愛した深紅のバラの花を手に強風の中、市内を平和行進しました。

 「3・1ビキニデー集会」(原水爆禁止世界大会実行委員会、ビキニデー静岡県実行委員会が共催)の会場では、「久保山さんの遺言を胸に、核兵器廃絶へ草の根から運動と共同を広げましょう」との訴えに千五百人の参加者が大きな拍手でこたえ、会場全員で合唱しました。

 主催者報告した世界大会実行委員会代表委員の沢田昭二さんは、核保有国も含めて合意した核兵器廃絶の「明確な約束」を二〇一〇年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で具体化させるため、集会を跳躍台としていこうと呼びかけました。

 札幌から初参加の大学三年生(22)は、「ビキニ事件が核兵器廃絶運動の原点と今回知りました。被爆者の話で原爆被害は今も続いていると感じます。核兵器をなくすために、どうやって運動を広げていくのかを学びたい」といいます。同じく初参加の大学生(22)=神奈川県茅ケ崎市=は、「同年代の人がたくさん参加していることに勇気づけられた。世界の核兵器廃絶の世論や、日本の市民運動が高まる一方で、日米政府の逆行が激しくなっています。ビキニ事件の歴史を勉強して友人に伝えていきたい」と話します。

 夕方から日本原水協国際交流会議や世界青年のつどいが開かれました。



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