2008年2月28日(木)「しんぶん赤旗」

道路特定財源

各国は一般財源化

佐々木議員 固執の政府を批判


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(写真)質問する佐々木憲昭議員=27日、衆院財務金融委

 日本共産党の佐々木憲昭議員は二十七日の衆院財務金融委員会で、道路特定財源の一般財源化とガソリン税の暫定税率の廃止を求めました。佐々木氏の追及から、道路特定財源に固執する政府の姿勢が浮き彫りになりました。

 佐々木氏は主要諸外国の自動車・石油関係諸税の状況をまとめた政府税制調査会の資料を示し、「税目を増やしたり、税率をどんどん上げている国はない。むしろ各国は一般財源化を進めてきた」と指摘しました。

 政府は、総額五十九兆円にのぼる「道路中期計画」に対応して、ガソリン税の暫定税率を十年延長しようとしています。

 佐々木氏が、なぜ五カ年でなく十カ年なのかとただしたのに対し、国交省は「道路を作るのに十年程度かかる」と答弁。「これまでも道路は十年程度かかっていたのに五カ年計画だった。答弁になっていない」と反論した佐々木氏に対し、額賀福志郎財務相は、まともに答えられませんでした。

 佐々木氏は、昨年十一月に十年で六十五兆円かかるとした「計画」が、十二月の政府・与党合意で、五十九兆円に減らされたのに、提案された暫定税率が同じというのは筋が通らないと指摘。額賀氏が「余れば一般財源化する」と答えたのに対し、「それはごまかしだ。全体を一般財源化してこそ意味がある。政府のやり方は、金額は全体のわずか6%と、ほんの一部にすぎず、その使途も道路関係として制約されている」と反論しました。

 佐々木氏は、国土交通省が経済財政諮問会議(二〇〇二年十一月八日)に示した資料で、長期計画を、「予算獲得の手段になっている」「分野別配分の硬直性を招く」などと批判していることを指摘。額賀氏は、この批判を「的を射た考え方だ」とのべました。佐々木氏は「それならこれまでのやり方を改めるべきだ」と主張し、政府が道路整備に固執する背景に道路特定財源があることを強調。ガソリン税などの税収を福祉や医療などにも活用できる道路特定財源の一般財源化を重ねて求めました。



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