2008年2月18日(月)「しんぶん赤旗」

難病指定 もう待てぬ

緊急集会に25団体 全疾患を国研究対象に


 「もう待てない、すべての難病を国の研究事業の対象にしてほしい。治療法のわからない難病は、その研究が最優先だからです」。難病対策の充実と新規疾患の追加を求める緊急集会(患者団体で構成する実行委員会主催)が十七日、東京都内で開かれ、二十五の患者団体から約五十人が参加しました。

 政府の難病対策の柱は、研究事業(難治性疾患克服研究事業)と患者医療費自己負担軽減事業(特定疾患治療研究事業)の二つ。この二事業の指定を受けていない疾患の患者団体を中心に「一刻も早い指定を」と訴えました。

 「二十四時間、光や音がつねに痛い。歯をみがくことも痛い。痛さのあまり、精神に異常をきたす人もいます」と涙で声を詰まらせた線維筋痛症の女性。この疾患の患者が二百万人ということで、予算が膨らむことだけを理由に難病指定を拒否する政府の姿勢を「こんな大変な病気の患者をほったらかしにするなんて理解できない」と批判しました。

 下垂体前葉機能低下症の女性は、記憶がどんどん消えたり、薬を飲むまでは異常な疲労感や脱力感に襲われる毎日の闘病生活を紹介。「妊娠をきっかけに、この病気になった。外見は普通なので、『なまけている』などといわれ、絶望して手首を切ったこともある。ぜひ国の研究事業に指定してほしい」と涙ながらに訴えました。十八日には、厚生労働省と国会議員に要請します。



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