2008年2月10日(日)「しんぶん赤旗」

水俣病の歴史知ろう

「学ぶ」つどいを開催

東京


 水俣病の歴史と被害者運動の実情を理解しようと「水俣病を学ぶ」つどいが九日、東京都千代田区で開かれ、熊本県水俣市などからの参加者八人を含む五十六人が参加しました。主催は主婦連合会など消費者団体と公害被害者総行動に結集する被害者・弁護団でつくる「司法に国民の風を吹かせよう」実行委員会。

 水俣病不知火患者会(大石利生会長)は、司法救済を求めてノーモア・ミナマタ国賠等訴訟原告団を組織して現在、裁判闘争を進めています。

 裁判が進行するなか昨年十月、与党水俣病問題に関するプロジェクトチーム(与党PT)は、安上がりの解決と患者切り捨てを前提とした救済案をまとめました。原告団は、これを拒否しています。

 原告の折木芳子さん(69)と榎本ヨシエさん(74)=鹿児島県出水市=は、長年激しい耳鳴りや頭痛、体の引きつりに悩まされていましたが、水俣病が原因と知ったのは、数年前だといいます。大石会長は「被害を受けた患者すべての救済を求めてたたかっている」と訴えました。

 園田昭人弁護団長は「水俣病とは、加害企業と行政による加害かくし、被害かくしの歴史だ」と指摘し、「それを被害者は訴訟と広範な世論で突破してきました。司法の場でのたたかいを中心に、世論や政治を変えるたたかいが必要です」と述べました。


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