2008年2月5日(火)「しんぶん赤旗」

銃持ち訓練 自衛隊

公園で 団地で 通学路で

新日本婦人の会が全国調査


 自衛隊が小学校の通学路で、団地の中で、銃をもって歩行訓練をしている―。新日本婦人の会(高田公子会長、新婦人)が四日発表した「市民生活にしのびよる…自衛隊の行動・実態調査」で明らかになりました。

 調査は、昨年九月の新婦人中央委員会で「自衛隊の歩行訓練が子どもたちの通学路で行われている」といった複数の発言があったことから、緊急に同年十月から十二月に実施しました。四十七すべての都道府県本部から百九十四件の報告が寄せられました。

 このうち、通学路や団地、公園を含む市民生活に関係の深い場所で自衛隊が歩行訓練などを行っていた事例が二十四道府県本部から四十四件報告されています。

 愛知県瀬戸市や尾張旭市では、昨年十一月二十七日、陸上自衛隊約百人が、銃をもち行進。途中、小学校や幼稚園バスも横切り、「子どもたちのみる風景に銃をもつ自衛隊員の姿がある」ことに新婦人の会員たちは不安を募らせています。

 「夜間に行われていた訓練が今年から日中になった」と情報を寄せたのは、兵庫県本部です。昨年六月十一日、伊丹駐屯地を出た自衛隊員が同県川西市、大阪府池田市を歩行訓練しました。

 地元の新婦人の会員たちが沿道にかけつけましたが、歩行訓練していた七十人の自衛隊員は女性を含む十代、二十代の若者たち。「息子、娘の姿と重なり、戦争になれば真っ先に犠牲になるという思いが胸に迫り、戦争にならないように憲法九条を守るからね」と思わず呼びかけたといいます。


派兵恒久法と連動 機敏に声上げたい

 新婦人の高田公子会長の話 通学路などでの訓練は、幼児や小学生に自衛隊という軍隊をカッコよく思わせようとするもので怒りを感じます。アメリカの戦争にいつでもどこでも参戦するための海外派兵恒久法づくりと連動した動きだけに機敏に声をあげ行動していきます。


しのびよる自衛隊 狙われる低年齢層

園児ともちつき 茨城

青森 小学校でキャンプ

 新日本婦人の会(新婦人、高田公子会長)は四日、「市民生活にしのびよる…自衛隊の行動・実態調査」結果を発表しました。四十七都道府県の会員から、二〇〇七年十―十二月を中心に百九十四件の情報が寄せられました。

新婦人調査

 アンケート項目は、(1)市民を巻きこんだ歩行訓練など(2)自治体による防災訓練に自衛隊が参加(3)お祭りやスーパー催事などでの装甲車等の展示・撮影会(4)子ども向けキャンプや学校での体験入隊、職業体験、総合学習、修学旅行など(5)その他―です。

子どもの前で訓練

 「毎年行れている訓練に自衛隊のヘリコプターが初めて参加」(東京都中野区)、「これまで警察・消防が担当していた災害訓練が、親子二百人と自衛隊の災害訓練に変更」(東京都中央区の小学校)など、自治体や消防が行なってきた防災訓練に自衛隊が参加してきた事例が多数、報告されました。

 神奈川県座間市内の小学校内で市職員・市民が行った防災訓練(〇七年八月)には、自衛隊員二十二人、車両六台、ヘリコプター一機が出動。自衛隊の参加は、市民にほとんど知らされていませんでした。「川口駅で埼玉県の国民保護計画のもとでの自衛隊のテロ対策実地訓練。乗降客の目の前で、医療関係者や市職員、消防や警察も加わっての訓練が行われた」(埼玉県川口市)、「大規模地震を想定した市民運動場での訓練に陸上、海上、航空から三千二百人が出動。情報収集や通信、救援物資の輸送などを訓練」(和歌山県新宮市、〇七年九月)など、子どもや市民の身近な場所・目前で訓練、炊き出しや車両展示で存在をアピールしています。

住民抗議で変化も

 基地を開放しての自衛隊祭りや航空祭、艦艇の体験航海のほか、地域の伝統的な祭り、市民・区民祭り、スーパーやJAの催しなどへの参加、展示や炊き出しなどで、市民権を得ようとしています。「夏祭り市民盆踊りパレードに隊ごとに迷彩服で参加」(北海道千歳市、〇七年八月)、「花笠まつりに『神町第六師団』ののぼりを持って参加」(山形市、〇七年八月)、「川崎市宮前区民祭へ初めて自衛隊が参加。迷彩服を着た隊員がビラを配布して、写真や資料を展示したテントに案内」(神奈川県川崎市、〇七年十月)など報告されました。

 同時に新婦人会員や市民が機敏に対応し要請や抗議行動をし、変化をつくっています。「昨年は県民の日の祭りで、装甲車などが展示され、集めた子どもに説明がされた。後日、県民の日・関連行事への自衛隊武器の展示に抗議し、中止させる申し入れを行い、今年はほとんど目立たなかった」(山梨)、「寝ていた赤ちゃんが泣き出すほどの航空ショーの予行練習飛行の爆音に抗議。高度を上げさせるなど改善させた」(奈良市、〇七年六月)、「市の防災防衛展示に自衛隊軍備品の試乗・試着が計画され、平和委員会などと市教育委員会へ中止を申し入れ。市教委は『子どもを誘発するようなとりくみにしない。学校にイベントに協力しないよう徹底する』と答え、当日は市長があいさつした」(岡山県高梁市)。

駐屯地への訪問も

 「子ども向けキャンプや学校での体験入隊、職業体験、総合学習など」の項目では、中学校の総合学習や職業体験で自衛隊駐屯地への訪問などの報告が多数ありました。同時に小学校や幼稚園など、対象が低年齢化しています。「小学校で子どもとキャンプ」(青森市、〇七年八月)、「会社見学の一環として小学校で自衛隊見学」(福島、〇七年八月)、「幼稚園のもちつきに参加」(茨城県ひたちなか市)、「町内会の子ども会が駐屯地を見学」(愛知県春日井市、〇七年八月)。

 自衛官募集ビラの配布が全戸へされている地域もありました。

市民の目で監視を

 新婦人中央本部は調査結果を次のようにまとめています。

 「戦争でくらしを破壊し、いのちを奪う武器が“かっこいいもの”として登場してきています。子どもにどんな影響を与えるのか、おとなたちがいま、正面から話し合うことが大切ではないでしょうか。自衛隊に対する考え方は市民のなかでもさまざまですが、『自衛隊員を戦場に送らせない』『憲法九条を守ろう』のよびかけにはたくさん人が思いを一つにできます。あわせて市民の目で自衛隊の動きを機敏にキャッチし、自治体との懇談や要請などを積み重ねることが大切です」


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