2008年1月30日(水)「しんぶん赤旗」

諫早訴訟

漁民「開門しかない」

原告・弁護団が政府要請


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(写真)院内集会で窮状を訴える地元漁師ら=29日、参院議員会館内

 よみがえれ! 有明訴訟弁護団や諫干農地への公金支出差し止め訴訟原告団、諫干への公金支出をやめさせる会は二十九日、諫早干拓事業にかかわる政府各省や団体を回り、潮受け堤防排水門の中長期開門調査や関係手続きの中止などを要望しました。要望の間には参院議員会館内で集会を開きました。集会で地元漁師らは窮状を語り、「とにかく助けてください」と訴えました。

 要請で馬奈木昭雄弁護団長は「農業用水、漁業被害、調整池の水質などの問題を解決するためには開門調査しかない。開門調査できない理由はなくなっているのだから実施すべきだ」と求めました。

 要望先は、財務省、国土交通省、農林水産省、農林漁業金融公庫、財団法人全国土地改良資金協会。農水省では潮受け堤防排水門開門調査に対して「やったところで何の意味があるのかと思っている」と担当者が発言。各省の回答では責任の押し付けあいが相次ぎました。

 院内集会では、地元の漁業組合長らが、魚や貝のタイラギなどが全く取れない厳しい漁業環境を語りました。佐賀県大浦漁協組合の平方宣清さんは「漁ができず出稼ぎに行っていた仲間が亡くなった。このままでは命を落とす人が増える。短期開門調査をしたあと少しだけタイラギが取れた。一日も早く開門してほしい」と語りました。

 日本共産党からは要請に仁比聡平参院議員が同席。集会には、仁比議員のほか、高橋千鶴子衆院議員、紙智子参院議員が出席しました。集会で仁比議員は「開門させるためにどうやって突破していくか一緒に考えて、求めていきたい」とあいさつしました。


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