2008年1月28日(月)「しんぶん赤旗」

爆音被害根絶へ運動

新横田基地公害訴訟団 解散し新組織


 米軍横田基地(東京都福生市など)の夜間・早朝の飛行差し止めを求めてきた新横田基地公害訴訟団は二十七日、昨年五月の最高裁判決を受けた解散総会を福生市で開き、爆音被害の根絶に向け「『横田基地等の公害対策』を進める準備会」(仮称)を発足させました。

 同訴訟は、東京都と埼玉県の基地周辺住民六千人が、日米両政府を相手取り、一九九六年に提訴。最高裁は損害賠償約三十億円を認めたものの、飛行差し止めや、二審・東京高裁判決が認めていた将来の被害の賠償は認めませんでした。

 総会で活動方針案を報告した訴訟団の大野芳一代表幹事は「横田基地の米軍機の飛行回数が、旧基地訴訟を起こした三十年前から半減した。住民の長年にわたる運動の成果だ」と強調。一方、米軍再編による基地強化や自衛隊との一体化、国と都が狙う軍民共用化で、爆音被害が一気に増大する危険が大きいとして、被害の根絶をめざす新たな運動を始めることを提起しました。

 原告弁護団の土橋実事務局長は、十二年間の訴訟の経過を報告し、「訴訟は終わったが、被害はなくなっていない。被害をなくすまでこれからも頑張る」とのべました。

 総会は、準備会の発足を確認。準備会では、爆音被害の救済と恒久的な対策の実現を求め運動することにしています。



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