2008年1月28日(月)「しんぶん赤旗」

テレビ討論小池氏主張

道路中期計画撤回を

解説者 “民主の態度わからぬ”


 今国会の焦点の一つである道路特定財源の問題をめぐり二十七日、与野党政策責任者が、NHK「日曜討論」とテレビ朝日系番組「サンデープロジェクト」で討論しました。


 ガソリン税などの暫定税率を維持して道路建設の推進を主張した与党に対し、日本共産党の小池晃政策委員長は、暫定税率が、今後十年間で五十九兆円を投じ全国で一万四千キロの道路建設をすすめる「道路中期計画」のためのものだと告発。“総額先にありき”をやめ、同財源を一般財源化するよう主張しました。民主党は「コストを詰めていけば、かなりのものはつくれる」(直嶋正行政調会長)と道路建設推進では与党と同じ立場を示しました。

 自民党の谷垣禎一政調会長は、同計画について、車いすなどが歩道や交差点などを支障なく通行できるようにするバリアフリー対策などの措置も含まれていると発言。

 これに対し小池氏は、同計画の総額五十九兆円のうち約四割が、「国際競争力の確保」を目的とした「基幹ネットワーク整備」で、与党がいうバリアフリー対策や防災対策などはそれぞれ2%程度だと指摘しました。

 小池氏は、冬柴鉄三国土交通相が十八日の記者会見で、道路公団民営化のさいに九千三百四十二キロとしていた建設計画について、「(一九八七年に決めた一万四千キロのうち)65%強しかできていない」「十年以内でなんとしてでも通じるようにしたい」と述べていると指摘。「いつの間にか二十年前の計画(四全総)である一万四千キロをやろうということになっている」「詐欺みたいなものだ」と批判し、計画撤回を求めましました。

 「サンデープロジェクト」では司会の田原総一朗氏が直嶋氏に「(政府の計画の)何割が必要か」と質問。直嶋氏は「はっきり申し上げられない」とのべました。コメンテーターから、「わからないのは民主党だ。道路(建設)を減らすのなら分かるが、でも道路はつくるという」との指摘も。谷垣氏は「小池さんがいうように一万四千キロをやめるところまで徹底するなら分かる」とのべました。

「つなぎ法案」は入り口での強行

 小池氏は、政府・与党がガソリン税の暫定税率維持を含む租税特別措置法案が年度末までに成立しない事態にそなえて、暫定税率を数カ月延長する「つなぎ法案」を検討していることについて、「いままで『出口』でやっていた強行採決を、参議院で強行できなくなったから、衆議院の『入り口』でやろうということだ。論外だ」と厳しく批判しました。



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