2008年1月25日(金)「しんぶん赤旗」

続消費税なぜなぜ問答

社会保障の財源を考える(4)

Q 欧米に比べて企業の負担は?


 日本経団連など財界は、“日本の企業の負担は外国に比べて重い”と宣伝しています。実際にはどうでしょうか。

 日本では、地方税を含めた法人課税の実効税率は39・54%となっています。これは、アメリカ(カリフォルニアで40・75%、ニューヨーク市では45・95%)に比べれば、けっして高いとはいえません。ドイツ(二〇〇七年までは38・65%、〇八年からは29・83%)、フランス(33・33%)、イギリス(〇七年度まで30%、〇八年度から28%)などと比べれば「高い」という議論もありますが、課税ベースの違いなどもあり、税率だけで単純な比較はできません。

 また、大企業の場合には、研究開発減税などの優遇税制があるために、実質的な税率は、もっと低くなっていることも考慮しなければなりません。

 さらに、企業の公的負担を比較する場合には、税だけでなく社会保険料などの負担も考える必要があります。ヨーロッパの場合は、日本に比べて社会保険料の負担が高くなっています。

 財務省が〇七年十月に政府税制調査会に提出した資料によれば、社会保険料を含めた法人負担を日本と欧米主要国とで比較した場合、日本は「金融(銀行)業」では五カ国中二位ですが、「自動車製造業」「エレクトロニクス製造業」では三位、「情報サービス業」では四位となっており、けっして負担が高いということはありません。

 アメリカの企業負担が低いのは、公的な医療保険制度がないからです。しかし、自動車製造業などを中心に、従業員が加入している民間医療保険の保険料を企業が負担している場合が多く、この保険料負担を含めれば、日本よりアメリカの方の負担が高くなる可能性もあります。

 「負担が高いと企業が海外に逃げていく」という議論が正しいとすれば、日本の大企業がアメリカやヨーロッパに進出していることの説明がつきません。「海外に逃げる」というのは、減税の口実をつくるための国民への脅かしにすぎません。(つづく)

グラフ

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