2008年1月19日(土)「しんぶん赤旗」

イラク空爆 前年の6倍

07年、計1447回に

米紙報道 “今年も激しく”


 【ワシントン=鎌塚由美】米紙ワシントン・ポスト十七日付は、イラクで米軍主導の多国籍軍が昨年に実施した空爆が前年の六倍に達したと伝えました。同時に、今年に入っても激しい空爆が続いていると伝えています。


 同紙によると、米軍主導の多国籍軍による二〇〇七年の空爆は一日四回の割合で行われ、千四百四十七回にのぼりました。二〇〇六年の空爆は「一週間に四回の割合で、二百二十九回」でした。

 ワシントン・ポスト紙は、十日に行われたバグダッド南東部への空爆は「イラク侵攻以来、最大級の空爆」だったとし、米軍が「十分間の間に、四万ポンド(約十八トン)に相当する三十八発の爆弾を投下した」としています。また先週の数日間にバグダッド北部で「一万六千五百ポンド以上の爆弾を投下した」といいます。

 イラク戦争・占領を研究する学者が同紙に語ったところでは、今後の「米軍の兵力削減に伴い、空爆が増加する可能性がある」としています。

 同紙によると、米軍の空爆に対し国連や人権団体からは強い懸念の声があがっていいます。

 国連イラク支援団(UNAMI)によると、昨年四月から年末までに「二百人以上の市民が空爆によって死亡」しています。UNAMIの報道官は同紙に対し、「イラクの一般市民は、これらの作戦の期間中、依然として被害にあう危険にさらされている」と表明。「多数の一般市民のなかに特定の戦闘員がいても、そこが文民地域であるとの性格は変わらない」と強調しました。



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