2007年12月22日(土)「しんぶん赤旗」

労組つぶしに痛打

日産セ証券 労働者が復職へ


 個人情報保護法違反を口実に組合つぶしをねらった不当解雇の撤回を求めていた日産センチュリー証券労組副委員長の金子正史さん(45)が二十一日、職場復帰することで同社と和解しました。

 東京高裁でこの日、和解が成立すると、詰めかけた支援者から「よかったね」との声があがりました。不当解雇から二年、家族に支えられてたたかいつづけてきた金子さんは、「妻と二歳の娘の笑顔が目に浮かんできました。支援のみなさんのおかげです」と満面の笑みで語りました。

 同社は〇四年、先物取引企業の傘下に入ってから、ノルマ営業などを強める一方で、団体交渉を拒否するなど組合攻撃を強め、金子さんを東京から新潟に遠隔地配転。組合側が東京都労働委員会に証拠として提出した営業日誌のコピーが個人情報保護法違反だとして、〇五年十二月に金子さんを不当解雇しました。

 一審の東京地裁は三月、氏名だけでは違反にあたらないとして、解雇無効と判断。都労委も八月、解雇撤回などを命じるなど、会社側は追い詰められていました。

 全国証券労働組合協議会や全労連・全国一般労働組合でつくる日産センチュリー証券闘争対策会議は「会社に意見を言う人間を見せしめ的に職場から放逐し、専制的な恐怖支配を行おうとした会社に反撃し、職場の仲間を大いに激励するもの」との声明を発表しました。

 金子さんは「会社は約三年も団体交渉に応じておらず、新潟への不当配転も中央労働委員会で争い続けるなど不当労働行為を改める姿勢を変えていません。正常な労使関係を確立し、労働者の生活と権利を守るたたかいを広げていきたい」と話しています。



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