2007年12月20日(木)「しんぶん赤旗」

被災者の声で政治動く

全国災対連第9回総会

支援法、大きな前進


 「住宅本体への公的支援を盛り込んだ被災者生活再建支援法改正は、被災者の声と共同の広がりを追求してきた成果だ」。災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)は十九日、第九回総会を東京都内で開き、一年間の運動を総括し新年度の方針などを決めました。

 代表世話人の坂内三夫全労連議長が主催者あいさつし、三月の能登半島地震や七月の中越沖地震などあいつぐ災害と、被災者の粘りづよい運動と世論が政治を動かしたことを教訓に、ひきつづき被災者の支援にとりくんでいこうとよびかけました。

 中山益則事務局長は、初めて住宅本体への公的支援を盛り込んだ支援法改正について「大きな前進」と報告。しかし「私たちの要求から見ると不十分な部分を持つ。阪神・淡路大震災など遡及(そきゅう)適用されなかった災害被災者にさらなる格差と差別感を生んでいる」と指摘し、適用外となった被災条件の改善など制度の拡充の運動と共同をひろげていこうと訴えました。

 国の支援制度に上乗せする独自の支援制度をもつ自治体は二十三都道府県に広がっていることを紹介した中山事務局長は、住宅本体への支援は十三都府県で、支援額が四百万円から十万円までと大きな幅もあるとして、自治体の支援制度の改善を求めていくことも呼びかけました。

 総会には日本共産党の山下芳生参院議員が出席。「支援法改正が実現したのは、全国災対連が被災者の声を国会に届け、住宅本体への支援を提起しつづけ、土台をつくった。他にかえられない役割を果たした」と連帯あいさつしました。

 総会では、日本弁護士連合会の永井幸寿・災害復興支援委員長はじめ日本共産党の高橋千鶴子衆院議員と、民主、社民両党などから寄せられたメッセージも紹介されました。


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