2007年12月20日(木)「しんぶん赤旗」
韓国大統領に李明博氏
国民生活の不満票集める
【ソウル=中村圭吾】韓国大統領選挙が十九日、投開票され、保守野党・ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)候補(66)が他候補に大差をつけて当選しました。同氏の得票率は、開票率62%の段階で47・1%。勝利宣言で「危機にある韓国経済を再生させる」と強調しました。
二位以下は大統合民主新党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補(54)27・4%、無所属の元ハンナラ党党首・李会昌(イ・フェチャン)候補(72)15・5%、創造韓国党の文国現(ムン・グッキョン)候補(57)5・6%、民主労働党の権永吉(クオン・ヨンギル)候補(66)3・0%。投票率(暫定)は62・9%で史上最低でした。
経済立て直しが最大の争点となり、李明博氏は実業家としての手腕をアピール。株価操作疑惑で他候補から非難を浴びましたが、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下での格差の拡大に不満を持つ有権者の支持を集めました。
世論調査機関「オピニオン」の安富根(アン・ブグン)所長は現地メディアに「盧大統領への拒否感が李候補支持に流れた。国民意識の保守化という分析は間違った見方だ」と指摘しました。
李氏は規制緩和と法人減税で年7%の経済成長、米韓同盟の強化を訴え。北朝鮮政策では、核放棄と改革・開放を前提に経済支援を進めるとしています。
李明博氏 一九四一年生まれ。高麗大学卒業。現代グループ十社の社長・会長を歴任。九二年に国会議員当選、九八年に選挙法違反で失職。二〇〇二―〇六年にソウル市長。

