2007年11月17日(土)「しんぶん赤旗」

温暖ガス削減目標

英、世界初 法制化へ

50年までに最低60%減


 【ロンドン=岡崎衆史】英政府は15日、温室効果ガス削減を法律で義務付ける「気候変動法案」を議会に提出しました。審議を経て、来年夏までに女王の署名を得、法制化することを目指します。英政府によると、温室効果ガス削減の国内法制化は世界初の試みです。


 法案は、二酸化炭素などの温室効果ガスを二〇二〇年までに、一九九〇年比で26―32%削減し、二〇五〇年までに最低60%削減すると規定。これらの目標を達成するために、温室効果ガス排出状況や対策の進展状況をみながら、五年ごとに短期目標を設定します。

 また、政府から独立した「気候変動委員会」が設置され、目標達成のために政府に助言を行うほか、温暖化防止の取り組みの進展状況について議会に毎年報告します。

 法案の議会提出にあたり、ベン環境相は「私たちが(温暖化防止に対して)真剣だということを法案は示している。途上国をはじめ他の国に対して、私たち自身がやろうとしないことを要求しているのではない」と強調しました。

 先進国が率先して温暖化防止に取り組むことで、現在は温室効果ガス削減義務を負わない途上国も含めた温暖化防止の国際的枠組みづくりを訴えました。

 インドネシアのバリで十二月に開かれる国連気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13)では、京都議定書が定める温室効果ガス削減期間が終わる二〇一三年以降の地球温暖化対策づくりが焦点となります。



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