2007年10月21日(日)「しんぶん赤旗」

貧困克服へ活動交流

自由法曹団が集会開く

山口


 弁護士でつくる自由法曹団は二十日、ワーキングプア(働く貧困層)など貧困問題の解決をめざす集会「『現代の貧困』の克服のために」を山口市内で開きました。二十一日から開く総会に先立つ企画で、偽装請負の告発・是正、生活保護の申請権を支援する各地のたたかいを交流。派遣法の抜本改正や、労働条件改善を要求して立ちあがる青年ユニオンの結成、運動を支援する行動を提起しました。

 現代の貧困とのたたかいに弁護士がどう寄り添うかと熱心に議論しました。おおさか派遣・請負センターの村田浩治所長は、「生活保護の申請や労働行政との交渉のさいに、法の趣旨をきちんと伝えることが是正させる力になる。弁護士のかかわりが求められている」と強調。首都圏青年ユニオンを支える会の笹山尚人共同代表は、顧問弁護士の役割にとどまらず、組織化をふくめ運動が発展するよう活動しているとのべ、「労組と伴走することが必要だ」と指摘しました。

 「反貧困ネットワーク」の活動に携わる猪股正氏は、公的な貧困ラインの機能をもつ生活保護基準を切り下げようとする国の狙いについて「貧困が隠され、さらに最低賃金の引き上げまで抑制される可能性がある」と批判。貧困に立ち向かうため、労働や社会保障、消費者の運動とのネットワークを求めました。

 労組の立場から、JMIU(全日本金属情報機器労組)徳島地本の森口英昭委員長が、偽装請負を続ける光洋シーリングテクノと日亜化学に正社員化を求めるたたかいの経過を紹介し、「このたたかいに勝利し、全国の運動の力にしたい」と語りました。

 あいさつした松井繁明団長は、貧困問題の解決には幅広い団体との連携が求められていると強調。「このたたかいは歴代の自民党政権がすすめた『構造改革』と真正面からぶつかる。これほど、やりがいあるたたかいはない」と訴えました。



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