2007年9月28日(金)「しんぶん赤旗」

大阪高裁判決 初芝学園に実質勝訴

給料減額に賠償命令

幼稚園の先生にっこり


 外食産業「グルメ杵屋」会長の椋本彦之氏が理事長を務める大阪初芝学園(大阪府堺市)が経営危機に際し給料引き下げを行い、その後に経営改善がなされ学園内の職員の給料引き上げを開始したにもかかわらず幼稚園の給料減額措置だけが続けられたのは不当だとして、幼稚園教諭四人が訴えた初芝幼稚園事件の控訴審判決が二十七日に大阪高裁でありました。

 若林諒裁判長は合意書面がないことを理由に、経営改善がなされた後には給与復元がされるという労使合意は認められないなどとした一審判決を追認しました。しかし労働組合の申し入れる協議に誠実に対応する義務に従い、協議に誠実に対応していれば給与減額措置は解除される必然性が高かったとして、原告に対し損害賠償金を支払うよう命じ、幼稚園教諭側が実質的な逆転勝訴となりました。

 判決後の報告集会で大私教初芝分会の松本修分会長は「この判決を力に、引き続き学園教員の出向制度の廃止、学園の正常化に向けてがんばりたい」と述べ、原告たちも「一審判決では弱気にもなったが、あきらめないでやれることはやろうとがんばってきてよかった。支援してくれたみなさんに感謝したい」と喜びを語りました。学園側に上告しないよう強く要請していくことを確認しました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp