2007年9月18日(火)「しんぶん赤旗」

ギリシャ総選挙

与党、過半数を確保

ギリシャ共産党が得票増


 【パリ=山田芳進】ギリシャで十六日、総選挙(一院制=三百議席)の投開票が行われ、カラマンリス首相率いる与党の新民主主義党(ND)が41・9%の得票(開票率98・7%段階)で、半数をわずかに上回る百五十三議席を獲得し勝利しました。前回総選挙で敗れた野党・全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は38・1%(百二議席)にとどまりました。投票率は74・12%。

 二大政党がそれぞれ、得票率・議席を減らす中(前回はND百六十四議席、PASOK百十四議席)、ギリシャ共産党は前回の得票率5・9%を上回る8・1%で二十二議席を獲得。極右政党・民衆正教連合が3・8%で議会に初めて進出、十議席を得ました。

 今回の総選挙は、カラマンリス首相が高支持率を背景に、民営化や増税などの「改革」政策を実施するための信任を得ようとの考えから、議会の任期を半年残して解散したために行われました。

 ところが、八月下旬に六十人以上の死者を出した山火事への政府の対応を批判する大規模な街頭デモが起き、与党の支持率が低下しました。

 また、前回選挙時の公約だった汚職の一掃、減税などの公約が守られていないと感じる国民も多く、その批判票がギリシャ共産党だけでなく、アルバニア移民排斥などを訴える極右政党へも流れました。

 ギリシャ共産党は、NDもPASOKも年金、教育、社会保障システムなどを改悪しようとする意図は同じだとして、働く者の利益を守る同党への支持を訴えました。パパリガ書記長は「初めて共産党へ勇気ある投票をした多くの有権者がいる。共産党は若い有権者の期待を裏切らない」と語りました。


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