2007年9月14日(金)「しんぶん赤旗」

横須賀港浚渫差し止め訴訟

原告、工事中止申し立て


 国を相手に米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)への原子力空母配備のための横須賀港浚渫(しゅんせつ)工事の差し止めを求める民事訴訟に関連して、原告側は十三日、同訴訟で判決が出るまで暫定的に同工事を中止することを求める仮処分の申し立てを、横浜地裁横須賀支部に行いました。

 同訴訟の原告は首都圏の住民約六百四十人。七月三日に同支部に提訴し、九月三日に第一回口頭弁論が開かれました。

 申し立て後の記者会見で原告弁護団事務局長の呉東正彦弁護士は、「被告の国は、第一回口頭弁論で十分な答弁をせずスローなペースだ。浚渫工事は八月十日に着工して来年五月に終了する予定で、このまま訴訟を進めるだけでは間に合わない。仮処分で年内に終結、来年早々には判断を迫っていきたい」と語りました。

 十月二十九日の第二回口頭弁論の前に、仮処分について国や裁判所との審尋の期日が組み込まれる見込みです。

 申し立て書では、原子力空母の入港中に直下型の大地震が起きた際の原子炉事故の危険性などを具体的に指摘。四百二人が申し立てました。

 申し立て人の一人、横須賀市在住の女性(58)は記者会見で、「市の原子力空母の安全対策説明会に参加しましたが、地震に関しては何も説明がなく不安になりました。工事はやめてほしい」と語りました。



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