2007年9月13日(木)「しんぶん赤旗」

ネスレの団交拒否 不当

中労委が救済命令


 食品メーカー「ネスレ日本」が団体交渉を拒否をしたのは不当労働行為に当たるとして、ネッスル日本労組霞ケ浦支部(谷貝邦夫委員長)が救済を申し立てていた事件で、中央労働委員会は十二日までに、同支部の訴えをほぼ認める救済命令を出しました。

 〇五年二月の茨城県労働委員会に続いての救済命令です。

 会社側は、同支部が組合員に対する退職強要問題などで申し入れた七回(〇一年五月―〇二年七月)にわたる団交の申し入れを拒否。また、基本給通知書などに関連会社の名義が使用されていることについても、組合が団交を申し入れ説明を求めたにもかかわらず、拒否していました。

 命令は「組合員の労働条件にかかわる事項について団交を申し入れられたときは、これに誠実に応じなければならない」として、会社側に対して「今後このような行為を繰り返さないようにします」と書いた文書を組合に手渡すよう求めています。

 会社側は一九八〇年代初頭、労働者の生活と権利を守ってきたネッスル日本労組を嫌い、組合選挙に介入するなどして第二組合をつくりました。以来、第一組合を脱退することを拒否した労働者には暴行を加え、仕事を取り上げるなどの人権侵害を行ってきました。会社側の団交拒否は、こうした組合つぶしの一環として行われたものですが、今回の命令は改めてその無法ぶりを断罪するものです。



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