2007年8月17日(金)「しんぶん赤旗」
教育みんなの力で
教研全国集会始まる
広島
「学ぶということは未来を輝かせること」―。「みんなで二十一世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会二〇〇七」が十六日、広島市での開会全体集会で幕を開けました。「憲法の精神にもとづき、子どもの権利条約を生かし、教育をみんなの力でつくりあげよう」をテーマに、十九日までの四日間、全国各地での教育の取り組みが交流されます。
平和の中で子ども大切に
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猛暑のなか、会場の広島国際会議場には二千人以上がつめかけました。
実行委員会の米浦正代表委員(全日本教職員組合委員長)は、昨年末に教育基本法の改悪は強行されたが、反対のたたかいは教育運動史上、特筆すべき到達点を築いたと強調。広がった国民的議論と共同をさらに発展させ、「子どもを人間として大切にする教育を国民の力でつくりあげよう」と訴えました。
参院選挙で安倍政権が厳しい審判を受けたことは、憲法改悪と「教育再生」路線への痛烈な回答だと指摘。被爆地・ヒロシマから「核兵器も戦争もない平和のなかでこそ子どもを育てたい」との願いを発信し、「子どもへの信頼、人間への信頼にあふれた教育の創造に向けて、力を合わせよう」と呼びかけました。
劇作家で女優の渡辺えり子さんが講演し、平和と憲法への思いを語りました。韓国の全国教職員労働組合の鄭鎮羽(チョン・ジンフ)首席副委員長があいさつし、秋葉忠利広島市長のメッセージが読み上げられました。
開会全体集会のフィナーレで、子どもや市民約百七十人が登壇し、核兵器も戦争もない世界の実現を願う歌を響かせる合唱に、大きな手拍子がこたえました。
山口県の高校教員の女性(52)は、「勤めている分校が小規模だからと募集停止に。効率だけで教育をすすめていいのでしょうか。安倍政権が『教育再生』をすすめるなか、『つどい』で学んで確信をつかみたい」と語りました。