2007年8月14日(火)「しんぶん赤旗」
中国主席
中央アジア・ロシア歴訪
上海機構会議にも出席
【北京=山田俊英】中国の胡錦濤国家主席は十四日から十八日にかけて中央アジアのキルギスとカザフスタンを訪問します。十六日にキルギスの首都ビシケクで開かれる上海協力機構(SCO)首脳会議に出席し、その後ロシア・ウラル地方の演習場で行われているSCO合同軍事演習を視察します。中国外務省は「今年第一の重要な外交活動」(李輝次官補)と高い位置づけを強調しています。
SCOは、中国、ロシア、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの六カ国で構成する地域協力組織。二〇〇一年に発足しました。反テロなど安全保障のほか、経済、文化などでの幅広い協力をうたい、「軍事同盟にならない」「第三者を敵視しない」ことを原則にしています。
今回の首脳会議には六カ国の全首脳に加え、オブザーバー国であるモンゴル、イランの大統領、インド、パキスタンの外相が出席。アフガニスタン、トルクメニスタンの大統領と国連の代表も参加します。
会議では加盟国首脳が長期善隣友好条約やビシケク宣言などに調印します。九日、会議について記者会見した中国外務省の李輝次官補は、同条約は「加盟国相互関係の原則を定め、長期的友好と恒久平和の思想を法律文書にしたものだ」と説明しました。
同次官補は、出席する首脳、会議で調印する文書の多さをあげて、「重要な歴史的意義を持つ会議だ」と述べました。
合同軍事演習には、ロシア、中国を中心に全加盟国から六千五百人(SCO事務局発表)の将兵が参加しています。全加盟国による合同演習は初めて。ロシア軍のスホイ25攻撃機をはじめ約八十機もの航空兵力や戦車も動員されています。〇二年以来五回目となるSCOの演習の中で最大の規模です。
最近、ロシアのプーチン政権が米国や北大西洋条約機構(NATO)への対抗姿勢を強めていることもあり、今回の演習に軍事同盟化を警戒する声が海外からあがっています。
演習が始まった九日、全参加国の参謀長が、開始地点の中国新疆ウイグル自治区ウルムチで共同記者会見し、演習の目的を「テロリズム、過激主義、分裂主義に対する共同対処能力訓練」(梁光烈・中国軍総参謀長)と説明しました。軍事同盟化の懸念については「第三者に対抗する演習ではなく、いかなる国も脅威とみなしていない」(同総参謀長)と強調しました。
首脳会議に際して、プーチン大統領と胡主席の会談も行われる予定です。両国の「戦略的協力関係」の強化について話し合います。

