2007年8月5日(日)「しんぶん赤旗」

全面核軍縮へ共同

原水爆禁止世界大会国際会議2日目

NPT会議に向けて


 「核兵器のない平和で公正な社会」をテーマに広島市内で開かれている原水爆禁止二〇〇七年世界大会・国際会議は四日、二日目の討論に入りました。会議では、核兵器廃絶とともに、イラク戦争・占領反対、憲法九条改悪反対などの平和を求める運動の重要性を指摘する声が相次ぎ、世界と日本のヒバクシャが自らの体験を語り、核兵器の脅威を告発しました。

 マレーシア政府代表のモハメド・フサイン駐ウィーン国連代表部常駐代表は「今日直面しているのは、核保有国の政治的意思の問題だ」と述べ、核不拡散条約(NPT)下での軍縮義務を果たさない米国など核保有国を批判。「(NPTの)既存の軍縮条約に基づくメカニズムを締約国の完全な支持と政治的意思によって強化することが必要だ」と強調し、全面的核軍縮に向け、各国政府とNGOがNPTや国連の枠組みのなかで共同する必要性を訴えました。

 とくに二〇一〇年に開かれる次回のNPT再検討会議が成功するよう期待を表明しました。

 世界平和評議会のイラクリス・ツァブダリディス執行書記は、イラクやアフガニスタン戦争、イスラエルによるレバノン侵攻など米国と同盟国の好戦的政策を告発し、戦争や占領、軍事基地建設反対の運動、日本の憲法九条改悪に反対する運動に連帯を表明しました。

 ヒバクシャが次々と発言。七十七歳の原爆症認定訴訟原告、玉本春英さんは被爆体験を語り、日本政府が被爆者援護に真剣に取り組むよう要求。繰り返される原爆投下正当化論を許さないと語りました。韓国原爆被害者協会や北米在外被爆者の会の代表が海外被爆者の困難な状況を紹介し、支援を訴えました。



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