2007年8月3日(金)「しんぶん赤旗」

学問領域越え反戦を

原水爆禁止世界大会 京都で科学者集会


 原水爆禁止2007年世界大会・科学者集会が二日、京都市内で開催されました。同集会実行委員会主催。今年生誕百年にあたるノーベル物理学者湯川秀樹ゆかりの京都で「核兵器と人類は共存できない」と行動し続けた湯川博士の核廃絶への思いを受け継ごうと、科学者や市民、学生など百五十人が参加しました。

 湯川氏の下で研究した坂東昌子・日本物理学会会長(69)が「国境を超えて研究していた湯川先生にとって、宇宙や人類の普遍性を追究する学問と核廃絶の取り組みの根源は同じだったと思います。私たちはさらに領域も越えて研究者と市民の知恵を集め、戦争をやめさせる未来をつくっていきましょう」と語りました。

 浅井基文・広島市立大学広島平和研究所所長が北東アジアの非核化の課題について講演。アメリカのブッシュ政権が核抑止論さえ踏み越えて「使える核兵器」といういっそう危険な発想を持つもとで、北東アジアで武力行使する危険があることを指摘。「私たちは『ノーモア・ヒロシマ、ナガサキ』と『ノーモア・ウオー』を一体のものとして核廃絶と憲法九条をいかすことを明確に位置付けることが求められる」と述べました。

 三重利典弁護士は全国各地の原爆症認定訴訟勝訴に果たした科学者の役割を話しました。

 「北東アジアの非核兵器地帯構想をめぐって」シンポジウムが行われ、フロアからの発言も活発におこなわれました。



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