2007年8月1日(水)「しんぶん赤旗」

原水爆禁止世界大会 各国首脳らメッセージ


 3日から9日まで広島、長崎で開かれる原水爆禁止2007年世界大会に、新たにラオス人民民主共和国大統領とリトアニア共和国保健大臣から大会の成功を願うメッセージが届きました。次の通りです。


核兵器なくすよう圧力

ラオス人民民主共和国 チュンマリー・サイヤソーン大統領

 二〇〇七年八月三日から九日まで開催される原水爆禁止世界大会にあたり、ラオス人民民主共和国の政府と国民を代表し、世界大会実行委員会とすべての大会参加者にたいし、心からのお祝いを表明します。

 私は今年の大会が世界の平和を愛する人々の連帯を強化し、核兵器を生産、保有している諸国に、この危険な兵器の生産と貯蔵で競争するという考えを捨て、大量破壊兵器の生産と保有を最終的になくすよう圧力をかけることを確信しています。

 今日、国際社会は原水爆の投げかける大きな脅威に直面しています。原水爆の脅威のない人類の平和な生活を保証するため、ラオスの政府と国民は大会参加者の皆さん全員が英知を傾け、この会議を利用して、世界の平和を愛するすべての人々に具体的な恩恵をもたらす道を探ることを期待しています。

 ラオス人民民主共和国は日本国民と国際社会とともに、世界の人々が平和と友情と発展のための協力に満ちた世界に暮らすことを可能にするため、原水爆の製造に断固として抵抗することを改めて確認します。

 最後に、原水爆禁止世界大会の大成功と大会参加者全員の幸福を祈念します。

最もつらい人類の教訓

リトアニア共和国 リムビダス・トゥルシンスカス保健大臣

 大会主催者各位、参加者および来賓の皆さん、痛みを通じて団結を強めあった私たちが、このような悲劇は二度と繰り返さないと誓い合ったあの運命の日から六十年以上がたちました。

 人類の心の中で、広島と長崎は核の皆殺しを警告するシンボルとなりました。原爆が最初に使用された日から始まった時代は、歴史のなかでも最も重要な時代を意味しています。この間、尊い日本国民の犠牲、世界の英知、人類絶滅の恐れなどのために、核兵器が再び人間に向けられることはありませんでした。

 今年、チェルノブイリ原発事故二十一年を迎えた私たちは、核爆発が人々の健康と福祉におよぼした実際の影響を真剣に振り返る機会を得ました。広島、長崎、チェルノブイリの悲劇は二十世紀で最もつらい人類の教訓です。

 今年はまた、リトアニアのサピエガ病院チェルノブイリ医療センターと日本の仲間のみなさんとの間の緊密な協力関係が開始されてから十五年目となります。この協力は、諸国人民と諸国政府間の平和共存の原則を強化しています。

 私はこの重要な世界大会の主催者のみなさん、日本や外国の反核運動の参加者、そして善意の人々全員に、世界の将来を案じ、核による死から解放された地球で平和な生活を送れるよう活動しておられることに心からの感謝を表明します。

 私たちの共同が成功し、偉大なヒューマニズムの理想が実践されることを願っています。


 原水爆禁止2007年世界大会の成功を願ってニュージーランドのヘレン・クラーク首相と、メキシコのパトリシア・エスピノサ・カンテジャノ外務大臣から実行委員会に寄せられたメッセージは次の通りです。

廃絶に向け全力尽くす

ニュージーランドヘレン・クラーク首相

 原水爆禁止世界大会にたいするニュージーランド政府の支持を再び表明できることをうれしく、光栄に思います。

 広島と長崎の両都市で毎年開かれるこの世界大会は、核兵器のない世界に向けて前進するため、協力して努力することの必要性を人々に思い起こさせる重要な機会となっています。核兵器が引き起こす恐ろしい苦しみを人類は二度と経験してはなりません。

 ニュージーランドは、核兵器のない世界を長きにわたって支持してきました。二〇〇七年は、ニュージーランドが非核法を制定してから二十周年を迎えます。ニュージーランドは引き続き、核軍縮の達成を決意し、核不拡散条約二〇一〇年再検討会議を展望して、核兵器の完全廃絶に向けた前進を勝ちとるために全力を尽くすつもりです。

 世界大会のご成功をお祈りし、より平和な世界を目指すすべての参加者のみなさんのたゆみない努力に称賛を送ります。

国際社会への警鐘必要

メキシコパトリシア・エスピノサ・カンテジャノ外務大臣

 メキシコは、全面的で完全な核兵器の廃絶こそが、核兵器が使用されないという唯一の保証となると確信して、核軍縮の大義のために全力で取り組んでいます。

 わが国は、核戦争がもたらす破壊的影響と、一国の安全保障政策やドクトリンの選択肢として核兵器を保持することは許されないということについて、国際社会に警鐘を鳴らすことが必要だと考えています。

 そのために、四月三十日からオーストリア・ウィーンで開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議第一回準備委員会において、メキシコ政府は、NPT第六条に定められた核軍縮の法的義務を完全に順守することと、二〇〇〇年NPT再検討会議で核保有国がおこなった自国の核兵器の完全廃絶の明確な約束を果たすことの緊急性を訴えます。

 また、メキシコは二〇〇〇年に採択された措置の実行をすすめるイニシアチブを促進し、第六十二回国連総会など国際的な軍縮の協議の場で、引きつづき核兵器の廃絶を推進していきます。

 この精神をもって、私はメキシコを代表して原水爆禁止二〇〇七年世界大会に連帯のメッセージを送ります。

 メキシコ政府は世界大会の活動を支持し、この大会が、世界に核兵器の非情な危険性と、核兵器の存在がもたらす深刻な脅威について警告するという重要な任務を負っていることを認識するものです。この機会に、みなさんに私からの最高の敬意をお送りします。



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