2007年7月29日(日)「しんぶん赤旗」

核ゴミ処分場断念

上小阿仁村長 「村が大変混乱」

秋田


 高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致を検討していた秋田県上小阿仁村の小林宏晨村長が二十八日、「(処分場誘致に)応募しない」と話し、事実上の断念を表明しました。

 同日午前開いた住民説明会で、小林村長は、「報道によって村全体が大変な混乱に陥ったことに村長としておわびする」などといって、「応募することはございません。応募しません。この点で幕引きする予定でございます」と明言しました。

 新聞記者らに断念の理由を問われて、同村長は、「拒否権」をもつ知事が反対している、(近い火山から)十五キロ以内に村南部が入る、港湾から二十キロ以上離れている、などをあげて「わが村よりも好条件の自治体がある」と話しました。

 同村長は当初「財政再建の有効手段」と語り、原子力発電環境整備機構が処分場応募自治体に支給する補助金(文献調査で十億円、概要調査で二十億円)目当てを明け透けに話していました。


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