2007年7月19日(木)「しんぶん赤旗」

厚生年金の加入認めて

非常勤講師、署名運動へ

低賃金 老後まで格差


 大学の非常勤講師でつくる首都圏大学非常勤講師組合は十八日、東京都内で記者会見し、厚生年金に加入できるよう求める署名運動を全国で開始すると発表しました。

 非常勤講師は全国に約六万人。平均して一大学で週に三つの講義(九十分)を担当する細切れ雇用のため生活ができず、平均して三カ所の大学をかけもちで働いているのが実態です。平均年収は三百六万円、二百五十万円未満が44%を占める低賃金です。国民年金の低い給付だけでは暮らしていけません。

 ところが現行は、厚生年金の加入条件は週三十時間以上の労働時間(正社員の四分の三)となっており、対象から排除され、厚生年金との給付を比べると、生涯で約二千万円の格差があります。

 斎藤正美書記長は年金制度の運用実態について「政府の不合理、一方的な判断で人間らしい生活を求める権利を奪われている」と批判。労働時間の合算対象にし、加入資格に年収六十五万円以上程度の条件を加えるよう求めました。「低賃金の上に老後まで格差を持ち込まれる。増えつつあるダブルワークの低賃金労働者にとっても緊急の課題だ」とのべました。



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