2007年7月18日(水)「しんぶん赤旗」

主張

07参院選と農村

食料と農業に展望開くために


 食肉の偽装やBSE検査の緩和、輸入食品の安全問題、国際的な穀物価格の高騰による加工食品、飼料の値上がりなど、食料の安全・安心にたいする不安と関心が高まり、国内生産への期待もひろがっています。

危機の根源に迫ってこそ

 ところが国内農業は、生産の縮小、担い手の減少、耕作放棄農地の増大など危機的状態にあり、地域経済を疲弊させ、集落の維持をも困難にしています。追い打ちをかけているのが、国内農業に大打撃を与える日豪経済連携協定(EPA)交渉など輸入全面自由化の動きや、大多数の農家を政策対象から排除する品目横断対策など、アメリカや財界の利益を最優先した自公政府の農政改革です。

 現在の食料・農業をめぐる深刻な事態は、とめどない輸入自由化や価格政策の放棄など、長年の農政の結果です。日本共産党は農業を国の基幹的生産部門として発展させることを一貫して主張し、参議院選挙では農産物の全面自由化をやめさせ、食料自給率の向上にとりくむことを重点政策の一つに位置づけています。

 政府は、危機の原因を規模の小さい農家の責任にし、自由化に耐える担い手が必要として、一部の大規模経営と集落組織(法人化が条件)だけを政策対象に限定しています。にもかかわらず自民党は“小規模も兼業も300万農家を支援する”と宣伝しています。政府の品目横断対策では水田の四分の一程度しか対象にしていない現実を無視するものです。

 日本共産党は、食料は国産が基本という多くの国民の要求と、現実に農業を担っている農家と共同組織(集落)を大事にするとともに、自然的・社会的な制約の多い農業と商工業との違い、諸外国の格差など農業の特質にあった農業政策の確立を一貫して主張してきました。

 農家支援では、やりたい人、続けたい人すべてを対象に、生産コストにみあう価格保障と、内外価格差や地域的な条件不利を是正する「所得補償」を組み合わせること、BSE問題をはじめ食の安全・安心の確保と地産地消の推進などを重視しています。また国内農業に打撃を与える農産物貿易の全面的自由化に反対し、国連人権委員会が「食料に関する権利」として採択した、「食料主権」(食料の確保は各国の権利)を保障するルールの確立をめざしています。

 一方、民主党は、全農家を支援対象にする「戸別所得補償制度」の導入を主張していますが、アメリカや財界がすすめる貿易の全面自由化の推進に熱心です。

 農産物の輸入自由化を前提にしている限り見通しが立たないことは、自民党の農業ビラが「完全自由化」と「食料自給率100%」は“到底両立できない”といい、一方、民主党の農業ビラが、「所得補償」を導入せず自由貿易協定(FTA)と経済連携協定(EPA)をすすめるのでは“農家が大打撃を受ける”といって、お互い非難し合っていることでもあきらかです。

現実から出発した支援を

 日本共産党の政策は、農業・農家の切実な要求にこたえるとともに、国民的立場で食料・農業の将来展望を示したものです。国会論戦でも、現地調査や運動と結んで国民の切実な声を届け、農家の経営と食の安全確保にむけた具体的提起をおこなったのは日本共産党の議員でした。

 財界にもアメリカにもはっきりものがいえる「たしかな野党」日本共産党が前進してこそ、農業・農村を再生し、食の安全・安定を保障する農政へ転換させることができます。


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