2007年7月10日(火)「しんぶん赤旗」

原水爆禁止世界大会成功へ

原水協がアピール


 日本原水協(原水爆禁止日本協議会)は五日、全国担当常任理事会として「核兵器のない平和で公正な世界、憲法九条と非核三原則の輝く日本のために 原水爆禁止二〇〇七年世界大会成功に全力をあげよう」とのアピールを発表しました。アピールは次の通りです。


 原水爆禁止二〇〇七年世界大会まであと一カ月を切りました。非同盟運動や「新アジェンダ」連合の政府、世界の反核平和運動、核被害者団体、若者のグループなど多彩な代表が内外から広島・長崎に集まろうとしています。

 ことしの大会は、核兵器廃絶の世界の流れを強める上でも、憲法九条と非核三原則の輝く日本の実現にとってもきわめて重要な大会です。その成功のためにこれまで反核平和の活動にたずさわってきたすべてのみなさんが、それぞれの地域、職場、学園から代表を送るよう、必要なとりくみを一気に強めることをよびかけます。

 核と平和をめぐる情勢は、世界でも日本でも大きく変化しています。

 戦争と「力の秩序」の政策を推し進めてきたブッシュ政権は、世界的な批判の中で孤立し、非核国や非同盟運動にとどまらず、同盟国や核保有国内部からも核軍縮と平和の努力を求める声が噴出しています。今年はじめ、かつて大統領補佐官、国務長官、国防長官などを務めたアメリカの元高官が連名で、「核兵器のない世界」への米国政府の行動を求めたのに続いて、六月末にはイギリスのベケット外相も、「核兵器のない世界のための道筋と行動が必要」であることを認めました。四月から五月にウィーンで開かれた次回NPT再検討会議(二〇一〇年)の準備委員会では、圧倒的多数の政府が核兵器廃絶への具体的努力を要求しました。

 ことしの大会を成功させることは、日本の進路にとってもきわめて重要です。

 日本をアメリカの先制攻撃戦略の拠点とし「拡大抑止」の名で核攻撃・核脅迫の拠点として強める危険な動きが進んでいます。憲法九条を破壊する動きも急ピッチです。

 しかし、他方では、70%、80%をこえる国民が、「非核三原則を守るべき」、「憲法九条を変えてはならない」との声を上げています。

 日本原水協が広範な人々と共同提唱した「非核日本宣言」のよびかけが人々の心をとらえ、全国の自治体で賛同や政府への意見書採択が大きく広がっています。原爆投下を「しょうがなかった」と述べた久間防衛大臣を解任させたのもこの国民世論の力にほかなりません。

 二〇〇七年世界大会は、このような世界と日本の変化を担っている政府、公的機関、NGOなどの代表がひとつになり、核兵器のない平和で公正な世界をめざし新たな展望を切り開く大会です。それはまた、被爆者との連帯を広げ、未来を担う若い世代の願いと行動を内外から結集する場にもなるでしょう。

 世界大会の成功のために、私たちが働き、学び、生活するすべての地域、職場、学園で、この重要な意義を人々に伝え、参加をよびかけ、募金や署名などのとりくみを急速に強めましょう。「6・9行動」や平和行進を成功させ、さまざまな行動のなかで核兵器廃絶、憲法九条と非核三原則をまもれの声を全国でひろげ、このねがいを世界大会に結集しましょう。

 原水爆禁止二〇〇七年世界大会を、文字通り「核兵器のない平和で公正な世界」を切り開くための歴史的な跳躍点として成功させましょう。



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