2007年5月14日(月)「しんぶん赤旗」
被害者掘り起こしを
アスベスト問題で交流集会
働くもののいのちと健康を守る全国センター主催の「アスベスト問題はこれからだ―被害者の全面救済を進める全国交流集会」が十三日、東京都内で開かれました。
集会では、各地の被害者の掘り起こしや、被災者支援活動、石綿対策の拡充を求めるとりくみなどを交流しました。
福地保馬理事長は「多くの被災者が救済されないで苦しみながら亡くなっている。石綿救済法施行前の死亡者の申請期間はあと二年で終わろうとしている。幕引きをはかろうとする政府や企業を許さないとりくみを強めよう」と訴えました。
集会は、製鉄や造船、建設、JR、航空などの職場から被害実態ととりくみが報告されました。
被害者掘り起こしのとりくみでは、一九六〇年代にアスベストの六割が荷上げされていた神戸港で働いた退職者約百人の訪問活動が報告され、十六人がアスベストによる健康被害を受けていたとし、追跡調査の必要性を強調しました。
裁判闘争では、大阪・泉南地域の石綿工場の元従業員らが提訴した国家賠償請求訴訟や、尼崎からはクボタを相手に提訴した遺族のたたかいが紹介されました。
千葉土建からは、一般家屋の石綿除去と調査費用の助成を自治体に要請し、千葉市などで調査費用の三分の二以内(十万円を限度)、改修する費用の三分の二以内(百二十万円を限度)を助成する制度を実現させたとりくみを報告しました。
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