2007年5月12日(土)「しんぶん赤旗」

最賃時給1000円以上に

全労連など制度確立へ行動


 全労連などでつくる国民春闘共闘と東京春闘共闘は十一日、最低賃金の引き上げや全国一律制度の確立などを求め、国会や厚生労働省前で行動しました。最賃の時給千円は、野党や労働界で一致する要求となっています。全国から約六百人が参加し、貧困と格差の是正をめざす最賃引き上げのたたかいの本格的なスタートを切りました。

 昼には、日比谷公園から国会に向けて「最低賃金を時給千円以上に引き上げよ」と唱和しながら請願デモを繰り広げました。改憲手続き法案の委員会採決が強行されようとしている事態に「強行は許さない。廃案に」と訴えました。厚労省前では、社会保険庁の解体法案の廃案や均等待遇の実現なども求めました。

 デモに先立つ厚労省前の行動であいさつした春闘共闘の小田川義和事務局長(全労連事務局長)は、「最賃の引き上げに消極的な財界、政府を追い詰めよう」とあいさつ。このなかで改憲手続き法案の採決に同意した民主党を批判し「改憲では自民、公明、民主も同じ穴のむじなだ」とのべ、「憲法守れ、貧困と格差をなくせの世論を盛り上げ、参院選へと発展させよう」と訴えました。

 国会内で開いた集会では、全労連の大木寿副議長が最賃引き上げを現実の課題にする情勢を運動で切り開いてきたとし、「全国で大運動をすすめよう」とあいさつ。各地の運動を交流しました。

 全労連・全国一般の組合員で都内から参加した男性(35)の製造職場(従業員二十人)では、企業内最賃の時給を八百円から千円に引き上げて協定する見通しだと言います。「時給千円をほかの職場と地域に広げるために頑張りたい」と話しました。



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