2007年5月8日(火)「しんぶん赤旗」
4.1%賃上げで妥結
独金属労組 全面ストを回避
【ベルリン=中村美弥子】ドイツの金属産業労組(IGメタル)は四日、南西部バーデンビュルテンベルク州での経営者側との交渉の結果、4・1%の賃上げと四百ユーロ(約六万五千円)の一時金の支給で妥結したと発表しました。これにより、先月二十九日から全国で展開されていた「警告スト」が終わり、全面的なスト入りも回避されました。
同州の妥結内容は他地域のモデルとなるもので、全国の自動車、電機など金属機械産業労働者三百四十万人に適用されることになります。新たな協約では、六月から十二カ月間にわたり給与が4・1%引き上げられます。二〇〇八年六月から五カ月間は、1・7%上乗せされ、5・8%の賃上げとなります。
賃金交渉ではIGメタルが6・5%の賃上げを要求。一方、経営者側は2・5%の賃上げと一時金を提示していました。五回目の交渉でまとまりました。
IGメタルのペーターズ委員長は、「適当な妥協であり、労働者の要求に見合うものだ」と評価しました。同労組の南西支部のホフマン委員長は、「大規模な警告ストなしにはこのような結果は引き出せなかった」と述べ、満足の意を表明しました。
IGメタルによると、警告ストには全国で労働者四十七万五千人が参加。労使交渉がまとまった四日は、七万五千人が警告ストを行っていました。

