2007年5月6日(日)「しんぶん赤旗」

改憲手続き・教育3法・米軍再編促進…

重要法案めぐり緊迫

連休明け国会 自公が世論無視の強硬姿勢


 国会は連休明けの七日から、安倍・自公政権が今月中旬にも成立をねらう改憲手続き法案をはじめ、国の教育統制を強化する教育三法案など「安倍カラー」を前面に押し出した重要法案の審議が目白押しです。与党内に「七月に参院選が迫っている。法案を成立させたければ会期末(六月二十三日)の三週間前に送ってくれ」(参院自民党国対幹部)との声があがる異常な国会状況のなか、徹底審議を求める国民世論を背景にするどい攻防となります。


 九条改憲の条件づくりとなる改憲手続き法案は、参院で審議中です。日本共産党の追及で、法案提出者の与党側が最低投票率を設定しない問題や公務員・教育者の国民投票運動を制限している問題など反民主的・不公正な内容で答弁不能に陥る事態となっています。世論調査でも法案の今国会成立を求める声は少数です。

 しかし、与党は「機は熟した」(自民党の特別委理事)として、連休明けの地方公聴会、参考人質疑などを行ったうえで五月中旬の成立を強行しようとしています。

 参院では、在沖縄海兵隊のグアム移転費を日本側で負担し、在日米軍再編への協力の度合いに応じて関係自治体に「再編交付金」を交付する在日米軍再編促進法案、十四歳未満の少年が起こした事件で警察に強制調査権を付与する少年法改悪案の審議がそれぞれ委員会で始まります。「衆院も短時間審議。二、三日やれば十分」(与党理事)などと“スピード審議”で、早期採決の構えです。

 一方、衆院でも与党側は「会期末の三週間前」通過をにらんだ重要法案の短時間審議を画策。教育三法案を審議している教育再生特別委員会では連休明けから一般質疑、参考人質疑、地方公聴会を連日行います。広く国民の意見を聞いたうえでの徹底審議は不可欠です。

 航空自衛隊がイラクで引き続き米軍支援を続けるイラク特措法延長案も七日からイラク特別委員会で質疑が行われます。イラク政策で米国内外から孤立するブッシュ政権を支える安倍首相の政治姿勢がきびしく問われます。

 公的年金を運営する社会保険庁をバラバラに解体し、事業の多くを民間に委託する社会保険庁「改革」法案は八日の衆院本会議で審議入りします。

 連休明け国会は、「軍事・強権国家」づくりを狙う安倍政権と憲法・平和、国民生活をめぐるせめぎあいとなります。

表


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