2007年5月1日(火)「しんぶん赤旗」

自民、改憲へ日程表

「11年夏発議 秋に国民投票」

手続き法成立 即「骨子」作り

党内会合で提示


 自民党が、改憲手続き法案の成立後から二〇一一年夏に国会で改憲を発議し同年秋には国民投票を実施するまでの改憲スケジュール表を作成していることが三十日までにわかりました。改憲スケジュール表によると、改憲手続き法成立後に設置される憲法審査会で直ちに改憲の骨子案の作成作業に入り、最短で四年半で改憲を実現するというタイムスケジュール。国民を無視し、“はじめに九条改憲ありき”で今後さらに暴走を加速する改憲工程表です。


 改憲スケジュール表は「国民投票実施までの経過と見通し(イメージ図)」として、自民党の憲法審議会および国民投票法にかんする特命委員会(委員長・中川昭一政調会長)などの会合で示されました。

 スケジュール表によると、改憲手続き法案は五月に「成立・公布」、参院選挙後の八月ごろ召集される臨時国会で「衆参に憲法審査会設置」。自民党は憲法審査会で「具体的改憲の骨子案の作成など」に入る、としています。

 改憲手続き法案は成立した場合、三年後の二〇一〇年五月から施行されますが、自民党のタイムスケジュールでは施行後ただちに衆参両院の憲法審査会で「改憲条文案の作成」作業入り。約一年審議したのち、翌一一年夏ごろに衆参両院「三分の二以上の賛成で『憲法改正案』を発議」するとしています。その後、国民投票運動期間をへて投票を実施、同年秋には新憲法が公布される、としています。

 自民党のスケジュール表によると、自民党は国民投票運動期間について、改憲手続き法案の六十日以後百八十日以内の規定内ではありますが、最短期間の六十日に近い期間を想定していることが読み取れます。

 憲法審査会については三年間は「改憲原案」の審査はしないと改憲手続き法案の付則に規定されていますが、自民党のスケジュール表では「具体的改憲の骨子案」という名目でどんどん改憲案づくりを進める方向をあからさまにしています。

図

(写真)自民党内に示された改憲スケジュール表

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