2007年4月25日(水)「しんぶん赤旗」

高知・東洋町

応募撤回 知事に報告

核ゴミ処分場で沢山新町長


 高レベル核廃棄物最終処分施設の応募の是非をめぐって争われた高知県東洋町長選で、当選した沢山保太郎新町長(63)は二十四日、橋本大二郎知事を県庁に訪ね面談、住民の立場で応募に反対してきた知事に謝辞の表明と、今後の町づくりでの支援を要請しました。松本太一町議会議長も同席しました。

 二十二日投開票された町長選で沢山氏は、応募を推進してきた田嶋裕起前町長を二倍以上の得票で圧勝。二十三日の初登庁後、原子力発電環境整備機構(原環機構)に応募撤回の申し入れ書を送付しました。

 橋本知事は二十二日記者会見を開き、改めて高レベル核廃棄物最終処分施設の受け入れ制度の欠陥を指摘。「住民の投票」や「住民の意思」にふれていないことに、「これでいいのか、国や国民に考え直してもらうきっかけにもなったのではないか」と発言していました。

 沢山氏は面談で、知事に「前町長が独断ですすめ、迷惑をかけたことにおわびします。特に、知事が原環機構に出向き、強く談判していただいたことには、感謝し、感動しています。住民の意思にもとづき、応募を廃止し、いかなる調査も受け入れません。今後は、健全な町政の運営を行い、迷惑をかけることはないものと思います」とのべ、「産業振興や深刻な雇用問題で県庁のみなさんの協力を。町政を民主的にすすめていく決意です」と要請しました。

 橋本知事は「核廃棄物問題の背景には、財政問題がある。東洋町だけの問題ではない。今度の選挙も前向きに考え、町民のしこりの解決に、町も尽力してほしい。相談、なやみがあればフランクに寄せてください」と応えました。


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