2007年4月23日(月)「しんぶん赤旗」

アジア・経済成長に自信

資源・環境対策が課題

ボアオフォーラムが閉幕


 中国海南省で開かれていた「ボアオ(博鰲)アジアフォーラム」は二十二日、三日間の会期を終え、閉幕しました。アジアや世界の経済問題を討議する同フォーラムは、インドやパキスタンなどの南アジア諸国も重視し、アジアのフォーラムとして成長、発展しています。(ボアオ=菊池敏也 写真も)


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(写真)ボアオフォーラムで発言するバングラデシュのノーベル平和賞受賞者ユヌス氏=21日

持続可能な発展を

 今年で六回目を迎えたボアオフォーラムは「グローバル経済におけるアジアの勝利―刷新と持続可能な発展」をテーマに、各国から政治家、企業家、学者など約千三百人が参加して開かれました。スイスのダボス会議(世界経済フォーラム)のアジア版との触れ込みでスタートしましたが、世界経済の成長点としてアジアの比重が高まるなか、同フォーラムの注目度も高まっています。

 当初は、主催国・中国と日本、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)を軸にしていましたが、今回はインド、パキスタンなど南アジアからの参加者が増えました。首脳クラスでは、フィリピンのアロヨ大統領、パキスタンのアジズ首相らが出席しました。第一回に首相が出席した日本は今回、次官クラスの派遣にとどまりました。

先進国に支援要請

 中国は呉邦国全人代委員長(国会議長)が二十一日、フォーラムの主題にあわせた基調演説をしました。同氏は、二〇〇〇年以来、年率6%を超す経済成長を続けるアジアが世界の国内総生産(GDP)の四分の一、貿易額の三分の一、外貨準備高の四分の三を占める「深い変化」をとげていると指摘。それは「人類社会の進歩の重要な趨勢(すうせい)を示している」と強調しました。

 同時に、アジアの工業化が資源、環境との矛盾をもたらし、それへの対応が「共通の課題」になっていると指摘。アジアの持続可能な発展のため、先進国が技術・資金・人材養成などの分野で発展途上国への支援を増やすよう求めました。

 アジアと中東をつなぐパキスタンの役割に関する分科会や、中国、インドなどアジアの発展に注目した分科会も開かれました。中国とインドが現在の成長水準を維持すれば「アジアと世界の経済をけん引する」との期待と同時に、直面する問題を解決するために社会政策を調整しなければならないとの見方も示されました。

企業責任も議題に

 アジア経済の一体化やエネルギー安全保障など以前から重視されてきたテーマとともに、「企業の社会的責任(CSR)と持続可能な発展」に関する全体会議も開かれました。

 昨年、ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのムハマド・ユヌス氏らがパネリストとなり、会場の参加者を交えて企業の社会的責任のあり方を討議しました。

 同氏は「貧困は貧しい人が自ら招いたものでなく、体制や機構の欠陥がもたらしたものだ」と指摘。バングラデシュでの「グラミン銀行」の小口貸付を通じた貧困克服の取り組みを紹介しました。また「社会目標の最大化」を目指す「社会的商業」をつくる必要性を訴えました。


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